BJPクローラー
2026年7月29日 22:50
米国が通商法301条に基づきタイ製品に課した追加関税をめぐり、実害は当初の想定より小さくなる可能性が出てきた。除外品目が2,120品目にのぼり、タイの対米輸出額の半分以上をカバーすることが判明したためだ。
タイ商務省のスパジー商務相が7月28日に明らかにした内容によると、米国がタイに適用する301条関税率は12.5%。これまで通商法122条に基づき課されていた10%からの上乗せ幅は2.5ポイントにとどまる。
除外リストに主力輸出品がぞらり。追加関税の対象外となったのは、集積回路(IC)、ハードディスクドライブ(HDD)などの記憶装置、航空機部品、天然ゴム、シートゴム・ブロックゴム、タピオカでん粉、生鮮・加工パイナップル、生鮮・乾燥果実、生鮮ココナッツ、ココナッツウォーター、サトウキビ由来の砂糖などだ。タイの対米輸出を牽引してきた電子部品と農産加工品が、そろって除外リストに載った形だ。
タイ商工会議所会頭は、タイと競合する国々も同じ12.5%の税率が適用される点を指摘し、「米国市場での競争条件は変わらない」との見方を示した。関税は輸出企業にとって痛手だが、相対的な競争力が落ちるわけではないという理屈だ。
一方、学術界からはより厳しい試算も出ている。追加関税が対米輸出全体に波及した場合、影響額は1兆バーツ規模に達しうるという指摘だ。除外品目があるとはいえ、繊維、履物、家具、加工食品の一部などは直撃を受ける。
次の焦点は「ART」交渉。スパジー商務相は7月15日から17日にかけて訪米し、301条・122条をめぐる協議を行った。現在の焦点は、包括的な通商枠組み「ART(相互貿易協定)」の妥結だ。商務相は「国益と引き換えにする取引はしない。越えられない一線はある」と述べ、譲歩の範囲に明確な限度があることを強調した。
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